『数学ガール/ゲーデルの不完全性定理』断片的な感想のつづきのつづき(書評ではない)

数学ガール/ゲーデルの不完全性定理 (数学ガールシリーズ 3)

数学ガール/ゲーデルの不完全性定理 (数学ガールシリーズ 3)

この記事はネタバレを含みます。未読の方はご注意ください。
(以下、50行空行)

















































今回は、第10章についてのテクニカルでネガティブな感想だけをまとめています。

  • 表現定理の証明が完全に省略されています。テクニカルにおもしろいところなので、せめて、「原始再帰的関数の構成に関する帰納法で証明する」の一言だけでもほしいところです。
  • 何度か「意味の世界」と「形式の世界」の対比がでてきますが、いただけません。「メタの世界」と「対象の世界」です。メタレバルはかならずしも意味構造ではありません。メタレベルがまた形式化されることは普通のことであり、そこが第二不完全性定理の証明のキモです。だから、ここでメタを強調しておかないと、第二不完全性定理が何をいっているのかわからなくなります。
  • 第二不完全性定理の解説が、第一不完全性定理の解説と比べて手薄です。