-yのカタカナ表記

書いていたら入れ違いでTAKESANさんがコメント欄を閉じられたので、せっかく書いたものがもったいないというだけの理由で、ここに置きます。


否定しなかったことを肯定と解釈されるとかなわないなあ。

単に興味がなかったので答えなかっただけなんですが、誤解されたのはしかたないので、遅ればせながらお答えします。工学系研究者には何の責任もありません。少なくとも私の知っている工学系研究者は、工学系の慣習は工学用語に限定されることを自覚していて、工学用語以外に工学系の慣習を適用したりしません。○○大学情報処理センターに所属する人が、勝手に「情報処理センタ」所属を名乗ったりはしません。工学用語を超えて適用している人がいたら、それはそうする人の責任であって、工学系研究者の与り知らぬことです。

-y を長音符をつけずに表記することは、工学系の文化にあります。memory は「メモリ」です。手元にある情報処理学会学会誌2008年9月号で確認してみましたが、複数の著者を通じて「メモリ」が使われています。その他、「ライブラリ」「レポジトリ」「コミュニティ」があって、-y は基本的に長音符なしになっています。該当しない「サックラーギャラリー」と「ヒエラルキー」がありますが、前者は固有名詞、後者は非英語起源ですね。「テクノロジー」「ファミリー」は、工学用語ではないとみなされているのか、例外的な慣用なのかわかりません。「コンピテンシ」と「コンピテンシー」が著者によってわかれているのは謎です。

あと、細かいことですが、「ユーザ」は情報処理用語です。人間の利用者の意味の他に、「ユーザ○○」の形で「特権を持たない状態、または、その状態で動作するもの」の用法があります。