水伝、しぶとい

前野昌弘さんのご子息の通われる小学校で「水からの伝言」の授業が行われたそうで。

水からの伝言」を学校教育で使うこと(以下、「水伝教育」)の害悪についてはすでに論点は出尽くしているので、落ち穂拾いな二点だけ。

一点目。「水伝教育」が細々ながら社会問題化して、取り上げるメディアもぼつぼつ出てきて、震源地のひとつであるTOSSでは無言の撤回(悪く言えば証拠隠滅工作)が進んでいる今になって「水伝教育」を始める情報感度の悪さには、あきれる他ありません。それが、同僚に相談しながら決行したということは、「一部のマスコミで叩かれてるからやめたほうがいいんでない」と言ってくれる同僚が一人もいなかったということで、情報感度の悪さは小学校全体の問題ですね。そろいもそろって、社会へのセンサーがぶっこわれています。

二点目。今回は前野さんが動かざるを得なくなったのだけど、こんな問題で科学者が動かなくてはならないことが、すでに異常事態であることを、関係者に認識してほしい。水伝がインチキであることに高度な科学知識は不要です。マイナスイオンなどとは違って、健全な常識さえあれば怪しいと思うことのできる程度のものです。小学校の先生は大学を出ているのだから、一笑に付して終わるのが常識的な反応のはずです。

問題の小学校で理科を教えている先生、鼻で笑って馬鹿な教材を退けるのは、前野さんではなくあなたの役目ですよ。必要なら支援は惜しみませんので、あなたの教員としての義務を果たしてください。