長方形と正方形
kikulogで掛け算の順序について長い議論が続いています。関連して、「正方形は長方形ではない」と小学校で教えている例があるとの話題も出ています。
積分定数さんの発言より引用:
661. 積分定数 Website ― December 23, 2010 @05:28:35
■小さな勝利■326に書いた、「小学校では正方形⊂長方形ではない」疑惑に関して、本屋でまさに解答がそうなっている問題集を見つけました。
小5算数・標準問題集 受験研究社
色々な四角形が描かれていて番号が付けられ、「それぞれ同じ名まえの形のなかまに分けて、番号でまとめましょう」となっていて、台形・平行四辺形・ひし形を選ぶというものです。
予想通り「解答」には、正方形が菱形に入っていなかったり、菱形が平行四辺形・台形に入っていなかったりしていました。同じページには各四角形について、「ひし形・・・4つの辺の長さがみな同じ四角形」などと描いてあるにもかかわらず、この条件を満たす正方形が菱形から除外されているのです。
このことについて、出版社に問い合わせて、
326に書いたような文科省の見解=「小学生には、特殊が一般に含まれること積極的には教えないが、かといって『特殊は一般から除外される』と教えるわけではない。発展的内容として、特殊が一般に含まれることを教えてもいい。特殊が一般に含まれるどうかで正解が異なってしまう問題は、問題自体が不適切。敢えて出題するなら、どちらの解釈でも正解にするか、発展的内容として教えた上で、特殊が一般に含まれるという解釈での解答を正解にすべき。特殊は一般に含まれないと言う解釈による解答のみが正解というのはあり得ない」を伝えて、
「その観点からしたらこの様な問題と解答は不適切だと思う」と指摘したところ、「少し調べてみる」との回答で、その後、電話があり、「ご指摘の通りでした。次回の改訂のときはこの様なことがないように改めます」とのことでした。
(後略)
私が小学生の頃の記憶をたどると、たしか、こんな感じでした。低学年のころは「ましかく」「ながしかく」という言葉が使われていて、「ましかく」は「ながしかく」ではないとされていました。三年生ぐらいで「正方形」「長方形」が出てきて、そこでは、正方形は長方形の一種であるとみっちり鍛えられました。時代の違いか地域の違いか、どっちなんでしょうね。